会長挨拶

第34回日本がん検診・診断学会総会の開催にあたって

鈴木 昭彦

第34回日本がん検診・診断学会総会 会長
東北医科薬科大学 乳腺・内分泌外科 教授
鈴木 昭彦

このたび、第34回日本がん検診・診断学会を、がんの集団検診発祥の地である仙台市にて初めて開催できますことを、心から光栄に思います。仙台の総会ではそのテーマを「がん検診・診断 温故創生」とさせていただき、これまでの歴史を振り返りつつ、未来を切り拓く新たな視点を共有する場としたいと考えております。

がん検診・診断の分野では、新技術の導入やエビデンスに基づく検診方法の推進により多くの成果を上げてきました。その一方で、急速に進む高齢化社会や現役世代人口の減少といった社会的課題に直面し、検診のあり方を常にアップデートする事の必要性は変わりません。本学会では、これまでの知見を振り返り、これからの時代にふさわしいがん検診・診断の在り方を模索する会と成るように期待しております。

また、近年注目されているAI(人工知能)の活用やゲノム医療の進歩は、がん診断において新たな可能性を切り拓いています。AIを活用した画像診断技術の発展は、より正確で効率的ながん診断を可能にし、ゲノム医療の進歩により、個々のリスクに応じたオーダーメイド型検診が現実のものとなりつつあります。本学会では、これらの技術革新の現在地と、新技術がもたらす未来像を議論し、実践への道筋を探る機会としたいと考えています。

さらに、政府が推進するマイナンバーカードを用いた「全国医療情報プラットフォーム」において、医療分野におけるデジタル化・情報連携も急速かつ強力に推進されようとしています。この流れにがん検診はどのように対応し、紐づけさせてゆくべきなのか、どのように患者さんにとってより良い検診体制を構築していくのか、その方向性を見出すことも本学会の重要なテーマと考えております。

「温故創生」というテーマのもと、過去の知識と経験を大切にしながら、未来を見据えた新たな挑戦を始める場となることを願っています。皆様のご参加とご協力を心よりお待ち申し上げます。